p62と呼ばれる宿主分子が、病原性寄生虫「トキソプラズマ」の実験的不活化ワクチンの免疫的効果発揮に重要な役割を果たすことを発見しました。
本研究で、
①インターフェロン ガンマ刺激依存的に宿主タンパク質であるp62がトキソプラズマに蓄積すること
②トキソプラズマ感染細胞では、p62とインターフェロン ガンマ依存的にキラーT細胞活性化能が高まること
③p62欠損マウス個体で、トキソプラズマ不活化ワクチン投与に対するキラーT細胞活性が著しく低下すること
を示しました。
本研究成果は、近年我が国においても症例報告が急増しているトキソプラズマ症に対して、p62という新たな分子を標的とした新規のトキソプラズマ不活化ワクチン開発戦略を提供できるものとして大いに期待できます。